自殺と身体疾患
原文:PROTOCOL OF SUPRE-MISS p82
慢性的な身体疾患がある人は、自殺の可能性が高いです。障害や、思わしくない予後も自殺と相関関係があります。さらに、身体的疾患がある人は、うつ病等の精神疾患を患う可能性も高いです。
神経疾患
てんかん患者にみられるような衝動性や攻撃性、慢性的な障害は自殺行動の理由ではないかと考えられています。アルコールや薬物の乱用も自殺行動の原因になっています。
脊椎や脳の損傷や卒中も自殺の可能性を高めます。最近の研究で、卒中後の19%の患者はうつ病で自殺傾向があることがわかりました。損傷が深刻なほど、自殺の可能性は高まります。
ガン
ガンのような死に至る病気の患者は自殺率が高いです。自殺の可能性が特に高いのは、男性、診断の後5年間、化学療法を受けている人です。痛みは自殺の大きな要因です。
HIV/AIDS
HIV/AIDSに対する偏見や思わしくない予後、HIV/AIDSという病気の性質がHIV患者の自殺率を高めています。告知時や病気の初期段階で自殺の可能性が特に高いです。静脈内投与の治療を受けている患者はさらに自殺の可能性が高いです。
他の慢性的な病状
以下のような病状は自殺と関連性があるのではないかと考えられています。
- 糖尿病
- 多発性硬化症
- 慢性的な腎臓、肝臓やその他の胃腸の症状
- 痛みを伴う骨や関節の障害
- 心臓血管疾患や神経血管疾患
- 性的障害
- 歩行、視力、聴力の障害