自殺者の数は?

原文:PROTOCOL OF SUPRE-MISS p75

自殺は,自殺者本人とその家族にとっての悲劇であって,本人や近しい人にとって大変な苦しみをもたらします。平均すると,1回の自殺で,本人を除いて少なくとも6人以上の近しい人が影響を受けます。自殺が学校や職場で起こった場合,その影響は数百人の人に及びます。

1950年から2020年の世界的自殺率世界的にみて,自殺率は過去45年間で上昇しています。

世界的自殺率の推移2000年には,およそ100万人が自殺で命を落としました。世界的な自殺死亡率は10万人に16人で,40秒に1人が自殺で命を落としています。自殺は全ての国において,死亡原因の10位以内に入っており,若者の間では死亡原因の3位以内に入っています(15歳から34歳を若者とする)。 男性についても,女性についても,最も高い水準の自殺死亡率で知られるのは,ヨーロッパの中でも特に東ヨーロッパ(エストニア,ラトビアリトアニア,フィンランド,ハンガリー,ロシア)やアジア(日本,中国)です。中間的な自殺死亡率は,中央ヨーロッパや北ヨーロッパ,北アメリカ,東南アジア,西太平洋の国々(オーストラリア,カナダ,インド,ニュージーランド,アメリカ合衆国)に見られます。最も低い自殺死亡率は,南アメリカ,アラブ諸国,アジアの一部の国々(アルゼンチン,ブラジル,クエート,タイ)です。残念なことに,アフリカの自殺率はほとんど情報がありません。比較的孤立している島々(キューバ,スリランカ,フィジー,モーリシャス,セイシェル)は,地域の平均に比べて自殺率が驚くほど高いです。

世界最高の自殺率は東ヨーロッパです。しかし,世界最多の自殺数はアジアです。中国とインドだけで,世界の自殺者の30%を占めます。

性別と年齢別自殺率性別との関係では,世界的には男性の方が女性よりも自殺率が平均して3倍高いです。この傾向の唯一の例外は中国で,地方において女性の自殺率は男性の自殺率を上回り,地方の女性の自殺率と都市部の男性の自殺率がほぼ同じです。

1950年と1995年の自殺者の年齢分布の比較年齢との関係では,年齢が上がるほど自殺率が高くなるという明らかな傾向があります。しかし,この傾向には大きな変化があり,現在では若者の自殺数の方が高くなっています。自殺率についても若者の方が高くなっている国が3分の1を占めるようになっています。たとえば,オーストラリア,バーレーン,カナダ,モーリシャス,ニュージーランド,スリランカ,イギリス等です。

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